薄毛の原因は皆さんが思っているよりたくさんあります。女性が男性型脱毛症の治療をしても全く効果が得られないですよね？しっかりと薄毛の原因を理解する事で薄毛への対策がより的確なものとなり、改善スピードが格段に上がると言えるでしょう。
1、髪への栄養が不足している
薄毛の原因としてまず考えられるのが、髪への栄養が不足していることです。髪の素となるのはタンパク質（アミノ酸）です。そして、タンパク質（アミノ酸）が髪の素としてきちんと吸収されるためには、さまざまなビタミンやミネラルの働きが必要です。これらの栄養が不足すると、薄毛の原因となります。髪への栄養が不足するパターンは、いくつか考えられます。
①運動不足が薄毛に繋がる？
運動不足だけが原因で薄毛になることはありませんが、他の原因と合わさることで、薄毛を促進してしまうことは考えられます。慢性的に運動不足の人は、血行不良になりがちです。血行が悪いと、髪が成長するために必要な栄養が頭皮まで十分に届きません。
②睡眠不足は薄毛に繋がる？
運動不足と同じく、睡眠不足だけが原因で薄毛になることはありませんが、やはり他の原因と合わさることで、薄毛を促進してしまうことは考えられます。
睡眠中は、髪や頭皮が受けたダメージの修復、そして髪の成長が最も活発な時間です。ところが、その大切な睡眠時間が不足してしまうと、髪や頭皮のダメージを十分に修復できず、髪の成長のために必要な時間が不足し、薄毛を促進してしまいます。
③100害あって1利なし！タバコと薄毛の関係
タバコはヒトの体に有害な物質を多く含んでいます。それらの有害物質は、血液の流れに悪影響をもたらし、血行不良を招きます。
また、タバコに含まれるニコチンはビタミンを破壊します。ビタミンは、ヒトの体内でさまざまな働きをしています。たとえば、ビタミンCは栄養の吸収を促進、ビタミンEは血行を正常に保つなど、頭皮や髪の毛にとっても欠かせない存在です。これらが破壊されることは、頭皮や髪にとって大きなダメージです。
④お酒好きは要注意！過度な飲酒が薄毛に？
飲酒も、タバコほどではありませんが、薄毛の原因として無視できないものです。お酒を飲むと、アルコールを分解するためにアミノ酸やビタミンが消費されます。適量であればそれほど問題はありませんが、過度の飲酒を続けてしまうと、日常的に頭皮や髪に栄養が不足し、薄毛を促進してしまいます。
⑤食生活の乱れは髪の乱れ？
食生活の乱れは、ダイレクトに栄養不足につながります。食生活が乱れると、タンパク質、ビタミンやミネラルなど、カラダにとって必要な栄養が不足しがちです。これはもちろん髪の毛や頭皮にとっても悪影響です。
⑥頭蓋骨の広がりは髪への栄養の妨げ？？
薄毛の原因として、頭蓋骨は大人になってからも成長し続けるため、頭皮が引っ張られて栄養不足となるという説が紹介されることがあります。ウェブで検索してみると、頭蓋骨肥大といったワードや、体験談としての話も見つかります。ただ、医学的には、頭蓋骨が広がるという現象、それが薄毛の原因になるというのは、信ぴょう性に乏しいようです。
⑦ストレス社会が薄毛の予備軍を生み出している？
ストレスは自律神経のバランスを乱し、体のあちこちに不調をもたらします。髪や頭皮も例外ではありません。ストレスにより血行不良に陥ったり、食欲の減退で栄養が不足したり、これらは薄毛の原因のひとつでしょう。ストレス社会は、薄毛になりやすい社会ともいえるのかもしれません。
2、ホルモンバランスの乱れ
①男性型脱毛症AGAって聞くけど、具体的には？
男性型脱毛症（AGA）は、思春期以降の男性に起こる脱毛症状のこと。主な原因は男性ホルモンで、前頭部の髪の生え際の脱毛によるM字の薄毛や、頭頂部の髪のボリュームの低下による薄毛が典型的です。
・男性ホルモンとは？
男性ホルモンとは、ヒゲや太い骨格、筋肉の増加など、男性に特徴的な体を作るために働くホルモン。いくつかの種類がありますが、代表的なのがテストステロンと呼ばれるホルモンで、AGAの原因となる男性ホルモンでもあります。
・男性ホルモンが多いと薄毛にさせる？
では、男性ホルモンのテストステロンが多いと薄毛になるかというと、そうではありません。
テストステロンは、体内で5α-リグクターゼという酵素の働きによって、ジヒドロテストステロン（DHT）という物質に変化します。この物質が毛根にある毛乳頭細胞という細胞に存在する「男性ホルモンレセプター（受容体）」と結合、そこで髪の成長を抑える因子が出されることによって、薄毛が進行します。
薄毛に関係するのは、男性ホルモンだけではなく、酵素と男性ホルモンレセプター、毛乳頭細胞から出される因子も関係しています。男性ホルモンレセプターは、男性の頭部では前頭部と頭頂部に多く存在し、これがAGAで前頭部と頭頂部から薄毛が進行する原因となっています。
・男性ホルモンが多い思春期にはなぜ薄毛にならないのか？
男性ホルモンが多いからすぐに薄毛になるわけではないというのは前に説明した通りです。男性ホルモンの多さでいえば、思春期が男性ホルモンの多い時期となのですが、AGAが発症するのは早くても思春期以降、多いのが20代後半～40代にかけてではないでしょうか。
DHTと男性ホルモンレセプターの結合により、毛乳頭細胞から髪の成長を抑制する因子が出されることがAGAの原因ですが、実は、毛乳頭細胞からは逆に髪の成長を促す因子も出すことができます。薄毛なのに髭はハゲないというのは、髭ではこの成長を促す因子が出されているからです。
このどちらの因子が出されるかが、薄毛になるかならないかの分かれ道で、男性ホルモンが多い思春期に薄毛にならないのは、髪の成長を抑制する因子が出されていないからと考えられます。
・加齢によって男性ホルモンが低下すると薄毛になる？
男性ホルモンが薄毛の原因ならば、加齢により男性ホルモンが低下すれば、男性ホルモンが原因の薄毛は進行しなさそうですが、実際は40代移行もAGAは進行します。これは、男性ホルモンの低下により逆にDHTの生成が促進されることが大きな原因と考えられるようです。
また、男性ホルモンが低下すると、カラダ全体の活力も落ちるため、頭皮へのダメージがうまく回復できなかったり、栄養が不足したりということも、薄毛が進行する原因となります。
②FAGAって何？女性男性型脱毛症とは、、、
FAGA（女性男性型脱毛症）は、女性に表れる脱毛症状のことです。AGAは男性ホルモンを原因とする薄毛ですが、FAGAには女性ホルモンが関係しているため、区別してFAGA（女性男性型脱毛症）と呼ばれます。また、AGAのように一部分から薄毛が進行していくというよりも、頭部が全体的に薄毛になり、進行に波がある傾向があります。
③女性ホルモンのバランスが乱れると薄毛になる？
女性の体内にも男性ホルモンは存在しますが、女性ホルモンの方が量も多く働きも強いため、男性ホルモンの影響はあまり受けません。これが、男性に比べると女性に薄毛が少ない理由です。ところが、何らかの原因で女性ホルモンのバランスが乱れると、男性ホルモンの影響を受けるようになり、AGAのように脱毛症状が出るのです。
代表的な女性ホルモンとして、プロゲステロンやエストロゲンなどがあります。特にエストロゲンは、髪の成長を促す働きがあり、これが減ることも薄毛の原因となります。
・出産後に薄毛に悩む女性はなんと7割も？？
妊娠中は特に女性ホルモンが活発に分泌されていますが、出産後はホルモンバランスを元に戻すために、女性ホルモンの分泌が低くなる時期があります。出産後1カ月～半年の間に薄毛を経験したことのある女性は7割にも上るという話もあります。出産後の薄毛は、出産後6ヶ月～1年程で元に戻ることが多いようです。
・ピルの服用も薄毛の原因？
避妊や生理痛・PMSの緩和を目的として使用されるピルは、女性ホルモンのエストロゲンの分泌を促進する働きがあります。そのため、ピルを服用している間は薄毛にはなりにくいのですが、ピルの服用を止めた後に、エストロゲンの分泌が減ってしまい、ホルモンバランスをうまく整えられないと、薄毛になる可能性があります。
・更年期障害でホルモンバランスが崩れるのも薄毛の原因
更年期障害は、閉経前後の女性のホルモンバランスの乱れを原因とする体のさまざまな不調ですが、そのひとつに薄毛もあげられます。もともと加齢によって薄毛になるということは避けられないのですが、それに加えて、更年期は女性ホルモンの低下により薄毛になりやすい時期になります。
3、今すぐ予防ができる外的要因
ここまでは薄毛の内的要因でしたが、外的要因により薄毛が促進されることもあります。外的要因では、さまざまな頭皮へのダメージがヘアサイクルを乱してしまうことが、薄毛の原因となっています。
①紫外線を多く浴びている人は薄毛？
紫外線が強い夏に髪の毛が傷みやすいことからも分かりますが、紫外線は髪の毛や頭皮にダメージを与えます。 これも薄毛の原因のひとつといえるでしょう。日頃からUVカット機能のある日傘や帽子を使ったり、なるべく日陰を移動したりするように意識しましょう。最近では日傘などでも男性向けのUVカットアイテムが登場しています。
②行き過ぎたカラーリングやスタイリング剤の使用はNG？
カラーリングは髪だけでなく頭皮にも付着し、少なからずダメージを与えます。薄毛対策としては、カラーリングは避けた方が良いでしょう。どうしてもカラーリングの必要がある場合は、ヘナやオーガニック染料など、できるだけ低刺激のものを選ぶようにしてください。
スタイリング剤も、髪の毛に適量つけるのなら良いのですが、量が多すぎると頭皮にも付着したままになり多少なりともダメージを与えます。スタイリング剤を使用する際は、髪の毛だけに適量使うように注意しましょう。
③ヘアスタイルも薄毛の原因だった！？
ヘアスタイルにより、物理的な刺激や負担を頭皮に与え続けることで、その部分が薄毛になるということも考えられます。
・ポニーテール・お団子は牽引性脱毛症の原因？
ポニーテールやお団子などの髪型により、日常的に髪の毛が強く引っ張られることが続くと、「牽引性脱毛症」と呼ばれる薄毛になることがあります。特に、髪の生え際など、力がかかりやすいところの薄毛が目立つようになります。
牽引性脱毛症は、毎日同じ髪型にしない、頭皮を引っ張る髪型にする時間や回数を減らすなど、ヘアスタイルを工夫すれば治ることが多い薄毛です。
・エクステンションは薄毛の原因
エクステンションも、牽引性脱毛症のように、髪に重みが加わり、頭皮を引っ張ることで薄毛の原因となる可能性があります。エクステンションを付けていて薄毛が気になるようなら、しばらく外して様子を見てみると良いでしょう。
・ずっと同じ髪型の人は薄毛になりやすい？
毎日同じ髪型、分け目でいると、頭皮の同じ場所がずっと引っ張られたり、同じ場所がずっと刺激されたりして、その場所から薄毛になりやすいようです。 薄毛の予防、対策としては、髪型や分け目は何日置きか週替わりでも良いので、変えてみると良いでしょう。
④頭皮の皮膚トラブルも薄毛の原因
頭皮の皮膚トラブルから起こる薄毛もあります。特にフケが気になる人は要注意です。フケが悪化したり、頭皮に炎症が起きたりする「脂漏性皮膚炎」では、脱毛も起こります。頭皮の皮膚トラブルが気になる場合は、まずは皮膚科で診断してもらいましょう。
4、誤ったヘアケア
誤ったヘアケアが、頭皮環境を乱し、薄毛の原因となることもあります。この場合は、そのヘアケアをやめれば薄毛が治ることも多いので、日頃のヘアケアが大丈夫か、一度チェックしておきたいところです。
①シャンプーのし過ぎは良くない？
シャンプーは、頭皮の状態を健康に保つために必要なヘアケアです。しかし、シャンプーのし過ぎは、本来必要な頭皮の水分や皮脂を取り除き過ぎてしまいます。
特別に汚れた場合を除いては、シャンプーは1日1回までで十分でしょう。冬場など汗をかいたり汚れたりすることが少ない時期は、シャンプーは毎日する必要もなく、お湯などで汚れを流すだけで十分という場合もあります。
自分の髪と頭皮の状態を見ながら、適切なシャンプー回数を保ちましょう。
②ブラシなどを使った血行促進は薄毛の原因？
薄毛対策として、血行促進のためにブラシで頭皮を叩くという方法が流行った時期があります。しかし、この方法は、今では、頭皮を傷つけて逆に薄毛の原因となってしまうとされ、すすめられていません。
③間違った頭皮マッサージ
血行促進のために頭皮をマッサージすることは、薄毛対策のひとつとしてよくすすめられます。ただ、間違った頭皮マッサージにより、逆に薄毛の原因となってしまっていることもあります。
間違った頭皮マッサージとは、頭皮を傷つけてしまうマッサージ。具体的には、爪を立てたり力が強すぎたりして頭皮を傷つけることや、髪の毛を引っ張ってしまうようなやり方。
頭皮マッサージをするなら、手の腹で優しく、痛みを感じない程度にとどめましょう。
④過度な刺激も薄毛の原因
その他、頭皮や髪の毛への過度な刺激は、薄毛の原因となる可能性があります。薄毛対策として、時代によりさまざまな方法が登場しますが、頭皮にダメージを与えないというのが、正しい薄毛対策の大原則でしょう。
5、その他の要因
その他にも、薄毛の原因はいくつかあります。ここまでであてはまることが少ないようなら、以下の要因もチェックしてみてください。
①病気での薄毛
皮膚疾患による薄毛や、代謝障害や栄養障害、感染症により脱毛が起こり、薄毛になることもあります。これら病気を原因とする薄毛は、根本的に病気を治す必要があるため、専門の医療機関で治療を行いましょう。
②薄毛は遺伝って本当？
薄毛にも遺伝するタイプとそうでないタイプがありますが、AGAのような男性ホルモンを原因とする薄毛は、遺伝する可能性が高いといわれています。
・薄毛遺伝子がある？？
薄毛が遺伝するならば、「薄毛遺伝子」と呼べるような遺伝子があるのでしょうか。薄毛の遺伝に関係するのは、X染色体に存在する男性ホルモンの受容体「アンドロゲンレセプター」です。この受容体が、男性ホルモン「テストステロン」が酵素によって変化した「DHT（ジヒドロテストステロン）」を受容しやすいと、薄毛になりやすくなります。
・母親のお父さんが薄毛だとはげるって本当？
男性の場合、X染色体を母親から、Y染色体を父親から受け継ぎます。このX染色体がいわゆる「薄毛遺伝子」、薄毛になりやすい性質を持つものであると、薄毛が遺伝する可能性が高くなります。女性はAGAになりにくいですが、母親の父親、つまり祖父が薄毛の場合、薄毛が遺伝する可能性が高いといえるでしょう。
・薄毛が遺伝する確率はどれくらい？
さまざまな調査から、AGAが遺伝する確率は、25%程度といわれています。つまり、薄毛になりやすい遺伝子を持っていても、必ずしも薄毛になるとは限らないのです。
・薄毛は遺伝が大きな原因ではない？
すでに解説した通り、薄毛の原因は遺伝以外にも、さまざまなことが考えられます。薄毛の原因はどれかひとつというよりも、さまざまな原因が合わさって薄毛を促進するという場合が多いのではないでしょうか。
6、部分別の薄毛の原因を分解しよう
薄毛の原因は、薄毛の部分によっても違います。薄毛の部分に注目して、原因を見ていきましょう。
①男性の前頭部の薄毛はAGAが原因？
男性の前頭部が薄毛になるのは、AGAの典型的な症状です。同時に、AGAでは頭頂部も薄毛になりやすい部分です。他に原因が当てはまらず、男性で、前頭部と後頭部のいずれか、あるいは両方の薄毛が顕著ならば、AGAが原因である可能性が高いでしょう。
②男性の側頭部の薄毛の原因とは？
AGAで前頭部と頭頂部の薄毛が進行した結果、側頭部も薄毛になるということはあります。ただ、前頭部と頭頂部は薄毛ではないのに、側頭部だけに薄毛が見られるということであれば、AGA以外が原因でしょう。側頭部だけということであれば、その部分のヘアケアや外的要因、それも思い当たらなければ病気による薄毛の可能性もあります。
③後頭部の薄毛は円形脱毛症の疑い？
AGAや他の薄毛が進行して後頭部も薄毛になったというわけではなく、後頭部の一部の髪の毛が突然まとまって抜けた、薄毛になったという場合は、円形脱毛症の可能性があります。円形脱毛症は必ずしも円形に脱毛、薄毛が起こるわけではなく、一部分の髪がまとまって抜けるというところが特徴です。
円形脱毛症の原因は免疫疾患ということが分かってきています。症状が軽く自然に治るようなら良いですが、ひどい場合は専門の医療機関で治療してもらいましょう。
④男性の頭頂部はAGAの可能性が高い？
前述の前頭部と同じく、男性の頭頂部の薄毛も、AGAの典型的な症例です。他の原因が当てはまらず、 男性で、前頭部と後頭部のいずれか、あるいは両方の薄毛が顕著ならば、AGAが原因である可能性が高いでしょう。
⑤もみあげの薄毛は皮膚科にいった方が良い？
もみあげはあまり薄毛になるイメージがありませんが、それだけに薄毛になると心配な部分でもあります。薄毛以外に、皮膚にも異常が見られる場合は、病気の可能性もあるので、皮膚科を受診した方が良いでしょう。そうでない場合は、眼精疲労による血行不良が原因となっていることも多いようです。
⑥女性は分け目が薄毛になりやすい？
女性に多いのが、髪の分け目をいつも同じにしていることで、その部分が薄毛になってしまうことです。これは、髪の分け目をこまめに変えることで解決することが多い薄毛です。
⑦つむじから薄くなる原因とは？
つむじは、頭部の中でも薄毛になるやすい部分です。男性の場合、つむじには、AGAを起こす要因の一つ、男性ホルモンレセプターが多く存在していることが原因の一つとしてあげられます。
また、男女問わず、つむじは外部からの刺激を受けやすい部分でもあり、かつ、引っ張られやすい部分でもあります。こういったことが、つむじから薄毛になる原因として考えられます。
⑧女性の前髪が薄くなる原因とは？
これも女性に多い薄毛として、前髪の薄毛があります。これは、女性はヘアスタイルにより前髪の生え際が引っ張られることが多いこと、また、スタイリング剤やメイクなどの洗い残しが、前髪の部分で起こりやすいことも原因として考えられます。頭皮を清潔に保つことは、薄毛対策で重要なことです。
⑨生え際の薄毛は牽引性脱毛症の疑い
髪の生え際が薄毛になっている場合で、AGAではない場合は、牽引性脱毛症が考えられます。これは、髪が常に引っ張られる刺激で薄毛になるものです。日頃のヘアスタイルを振り返ってみて、生え際が引っ張られるヘアスタイルが多いようなら、牽引性脱毛症の可能性が高いでしょう。
⑩M字型脱毛症の対策
前頭部から進行するM字の脱毛症は、AGAの典型的な症状です。牽引性脱毛症などが当てはまらない場合は、生活習慣の改善と合わせて、効果的な育毛剤やシャンプー、サプリメントを活用すると良いでしょう。
⑪O字脱毛症の対策
頭頂部から進行するO字脱毛症も、AGAの典型的な症状です。頭頂部への刺激や牽引性脱毛症などがあてはまらない場合は、生活習慣の改善と合わせて、効果的な育毛剤やシャンプー、サプリメントを活用すると良いでしょう。
⑫U字脱毛症の対策
U字脱毛症とは、M字脱毛症とO字脱毛症が合わさったような脱毛の正体で、髪の生え際から後頭部近くまで進行した脱毛状態のこと。基本的な対策はM字脱毛症・O字脱毛症と同じなのですが、すでに薄毛の対策をしていてU字脱毛症まで進んだのなら、それまでの対策が効果を出していない可能性が高く、見直した方が良いでしょう。もし何もしていなかったのなら、すぐに対策をすべき状態です。
7、若ハゲは治る？
薄毛は誰でも嫌なものですが、特に若ハゲと呼ばれるような、若いうちの薄毛は気になるものです。若ハゲは治るものなのでしょうか。
①若ハゲの原因とは
若ハゲの原因は、男性ホルモンによるもの、AGAであることが多いようです。思春期以降、男性ホルモンの分泌が活発になるために、10代でも薄毛を感じる人は珍しくありません。また、若いうちから薄毛になるというのは、いくつかの原因が合わさって、薄毛をより進行させている可能性が高いです。
②何歳までが若ハゲと言われるのか？
何歳までが若ハゲなのか、はっきりとした定義はありませんが、およそ10代後半～30代にさしかかるぐらいの、本来ならヘアサイクルが正常である時期の薄毛が、若ハゲと呼ばれるようです。
③若ハゲの原因の一つは頭皮への負担が原因だった
若ハゲも通常の薄毛も、原因はほぼ共通なのですが、特に若いうちは頭皮へ負担を与える行動が多く、若ハゲの原因となっている可能性も高いです。
・シャンプーによる刺激
夜にシャンプーをして、朝にもシャンプーというシャンプーのし過ぎは、薄毛の原因として考えられます。あるいは、価格や清涼感重視で、頭皮にとって刺激の強いシャンプーを使っていることも、若ハゲの原因に考えられます。
・誤った髪のお手入れ
ヘアスタイルを決めようとヘアカラーを繰り返したりスタイリング剤を使い過ぎたりすることで、頭皮にもダメージが蓄積されます。あるいは、シャンプー後に髪を乾かさなかったり、逆に髪や頭皮に熱を当てすぎたりすることも、ダメージとなります。こういった誤った髪のお手入れによるダメージが、若ハゲの原因となることもあります。
・紫外線
男性で、しかも若いうちは、紫外線を気にすることも少ないのではないでしょうか。しかし、若くとも、紫外線のダメージは同様です。若ハゲが気になるなら、日傘や帽子、日陰の移動など、UVカットを心掛けましょう。
・ヘアスタイル
若ハゲに限りませんが、同じ髪型や分け目をずっと続けていると、頭皮の特定の部分が引っ張られ続けたり、刺激を受け続けたりして、薄毛になることがあります。
④栄養不足も若ハゲには関係があった
髪の成長サイクルは年齢に関係なく同じです。若くて体が元気なようでも、栄養不足は若ハゲと関係があります。食事の偏りで髪の成長に必要な栄養が不足していれば、当然若ハゲの原因となります。
⑤薄毛の原因である血行不良は若ハゲの原因の一つだった
薄毛の原因である血行不良は、若ハゲの原因でもあります。
・ストレス
ストレスに常にさらされていると、体が緊張状態になり、血行不良を招きます。ストレスには必要なものもありますが、メリハリが大切。リラックスできる時間を持ちましょう。
・喫煙による血行不良
喫煙により、タバコに含まれる有害物質が、血行不良を招きます。薄毛の他にも、肌のしわやくすみなど、喫煙は老化を促進してしまいます。
・運動不足による血行不良
運動不足が続くと、血液を運ぶ力も落ち、血行不良を招きます。運動不足から肥満になれば、さらに血行不良を悪化させる他、余分な脂質は頭皮環境にとっても良くありません。
⑥若ハゲは環境の改善で改善ができます。
若ハゲの原因の対策は、通常の薄毛の原因と対策と特に変わらないのですが、若いうちはダメージの蓄積が小さいので、ここにあげた若ハゲの原因となる環境を改善することで、治しやすい薄毛でもあります。
以上のように、薄毛の原因は多岐にわたります。また、どれか一つだけが原因というよりも、いくつかの原因が複合的に働いていることが多いです。自分の薄毛の原因は何が考えられるのか、しっかりと把握して、原因にあった薄毛対策を行っていくことで薄毛の改善をしていきましょう。