育毛剤の種類が多くなってきていて、何が自分に合った育毛剤なのか、どの育毛剤を使ったらいいのかと悩んでいるかたは多いのではないでしょうか?
今回は、男性向けの育毛剤や女性向け育毛剤の違い、男性向け育毛剤のなかでも種類があるので、紹介していきます。
1、育毛剤の本来の役割とは?
育毛剤は、文字通り「育毛」を目的としています。もう少し詳しく言うと、今ある毛髪を丈夫に育てることを主な目的としています。今ある毛髪を丈夫に育てるということは、脱毛を予防する働きにもなります。
注意したいのは、育毛剤は毛髪を生やす直接的な働きはしないということ。その効果は、あくまでも毛髪を生やすサポートにとどまります。
薄毛や抜け毛に悩んでいる人にとって、育毛剤が効果的なことも多いですが、薄毛・抜け毛の進行具合によっては発毛剤を使った方が良い場合もあります。
2、育毛剤と発毛剤の違いとは?
育毛剤と発毛剤は、似たもののようで大きな違いがあります。薄毛・抜け毛の進行具合、頭皮の状態、体質などによって、どちらを選んだら良いかが変わるので、その違いをしっかり知っておきましょう。
①育毛剤の効果
・特徴
育毛剤は、先ほど説明した通り、今ある毛髪を丈夫に育てること、それにより脱毛を予防する効果があります。また、新しい毛髪を生やす発毛に関しては、直接的な効果はなく、あくまでもサポートする程度です。基本的に医薬部外品であり、副作用のリスクが低いのも特徴です。
・こんな人におすすめ
育毛剤の特徴から、育毛剤は、薄毛や抜け毛が気になるものの、毛髪が細くなった、抜け毛が増えたという程度の、大きくは進行していない状態の人におすすめです。また、副作用が気になる人も、育毛剤の方が良いでしょう。
②発毛剤の効果
・特徴
発毛剤は、育毛剤と同じ働きもありますが、それに加えて、新しい毛髪を生やす直接的な働きがあります。
発毛剤に使われる主要な成分として、ミノキシジルという成分があります。ミノキシジルには、血管拡張作用と、毛髪の成長を司る毛乳頭細胞という細胞を刺激する働きがあります。これらの働きにより、発毛が促されます。
発毛剤は医薬品に分類され、効果が強い分、副作用のリスクもあります。そのため、専門の病院を受診したり、薬剤師に相談したりした上で使用することをおすすめします。
・こんな人におすすめ
薄毛・抜け毛が進行しており、育毛剤で今ある毛髪を育てるだけでは改善が難しい場合は、発毛剤がおすすめです。そういった状態の人が育毛剤を使用しても、体に悪影響はありませんが、効果が感じられない可能性が高いです。
3、男性向け育毛剤と女性向け育毛剤の違いとは?
男性と女性では、薄毛・抜け毛の原因が違うことがあり、その場合、最適な育毛剤も違ってきます。
①男性向け育毛剤
男性の薄毛の原因として多いのが、男性ホルモンをきっかけとする男性型脱毛症(AGA)です。AGAでは、男性ホルモンのテストステロンが酵素の5αリダクターゼによりDHT(ジヒドロテストステロン)という成分に変化、これが受容体と結びつくことにより、発毛・育毛を阻害します。
このため、男性向け育毛剤には、テストステロンやDHT、5αリダクターゼの働きを妨げる成分が使用されることが多いです。
その他に、血行促進や発毛・育毛に必要な成分も配合されます。また、男性の頭皮や毛髪は、どちらかというと皮脂が多くなりがちなので、清涼感のあるさっぱりとした使い心地の育毛剤が多い傾向にあります。
②女性向け育毛剤
女性の薄毛の原因として多いのが、女性ホルモンのバランスが乱れることです。特に、ストレスや無理なダイエット、出産、更年期などで女性ホルモンのバランスが乱れやすく、薄毛が起こることがあります。また、女性ホルモンが乱れると、毛髪の潤いが失われ、髪が傷みがちです。
このため、女性向け育毛剤には、保湿成分や、女性ホルモンの働きを補う成分が配合されることが多いです。また、使い心地としては、香りや質感などが柔らかく優しいものが多い傾向にあります。
③2つの違いとは?
男性向け育毛剤と女性向け育毛剤の大きな違いは、男性ホルモンの働きに対するものか、女性ホルモンの働きに対するものかという点です。これにより、配合される成分も異なります。きちんと効果を得るためにも、基本的に、男性は男性向け育毛剤、女性は女性向け育毛剤を使った方が良いでしょう。
また、男性と女性で生活スタイルや使用感の好みも分かれることが多いため、男性・女性それぞれに好まれるような香りや使い心地に仕上がっていることが多いです。
4、男性型育毛剤には種類がある
男性にも女性にも薄毛・抜け毛に悩む人はいますが、どちらかというと男性の方が薄毛になりやすく、その原因もさまざまです。男性向けの育毛剤は、男性ホルモンの働きに対するものが多いと説明しましたが、詳しく見ていくと、それ以外にもいくつかの種類があります。
①男性ホルモンの働きを抑制するもの
これはすでに説明した通り、男性ホルモンのテストステロン、それが変化したDHTの働きを抑制することを目的とした育毛剤です。AGA(男性型脱毛症)による薄毛・抜け毛対策に効果があります。
②血行促進するもの
AGA以外の薄毛・抜け毛として、ストレスや食生活、生活習慣が原因で血行不良となり、それが薄毛・抜け毛に影響していることもあります。血行不良になると、必要な栄養素が頭皮に運ばれず、毛髪を十分に育てることができません。これを改善するために、血行促進に重点を置いた育毛剤もあります。
③栄養供給するもの
自血行不良に関する説明と重複しますが、毛髪の成長に必要な栄養が不足すると、薄毛・抜け毛が起こりやすくなります。血行促進でそれが解決することもありますが、そもそも摂取する栄養が不足している場合は、それを補う必要があります。
栄養を補う方法として、第一は食事やサプリメントなどですが、栄養の供給を外側からサポートする育毛剤もあります。
④保湿するもの
頭皮の乾燥により、薄毛・抜け毛が起こることもあります。乾燥の原因は、食生活や生活習慣、間違ったヘアケアなど。まずはそれらを根本的に改善する必要がありますが、今傷んでいる頭皮をケアするために、保湿を重視した育毛剤があります。
⑤皮脂分泌を抑制するもの
特に30代以降の男性に多いのが、皮脂の分泌が過剰になり、皮脂や汚れが毛根につまることで、薄毛・抜け毛が起こるというパターンです。これに対して、皮脂分泌を抑制する育毛剤があります。頭皮のべたつき、汚れが気になる場合は、こういった育毛剤で対策すると良いでしょう。
5、男性向け育毛剤選びのポイント
男性の薄毛・抜け毛は、男性型脱毛症(AGA)であることが多いですが、それ以外の原因による薄毛・抜け毛もあります。原因によって最適な育毛剤も違ってきます。これが、女性向け育毛剤選びに比べて難しい点です。
AGAは、専門の治療機関があるので、一度受診してみるのも良いでしょう。また、AGAの特徴として、頭頂部や前頭部などから薄毛が進行するという点があげられます。
AGAが当てはまらない場合は、他にどのような原因があるか、考えてみましょう。そして、原因に合った育毛剤を選びます。男性向け育毛剤選びのポイントは、この薄毛・抜け毛の原因の見極めにあります。
6、男女兼用 育毛剤の効果とは?
男性と女性に共通する薄毛・抜け毛の原因として、ストレスや食生活、生活習慣などがあげられます。これらを原因とする薄毛・抜け毛を改善する場合、男女兼用の育毛剤という選択肢もあります。男女兼用の育毛剤は、頭皮を保湿し、ダメージをカバーして、頭皮や毛髪に必要な栄養供給を助けるという働きがあります。血行促進の効果があるものも多いです。
基本的には、男性は男性向け、女性は女性向けの育毛剤を使った方が間違いないのですが、AGAや女性ホルモンを原因とする薄毛・抜け毛でない場合は、男女兼用の育毛剤を選ぶのも良いでしょう。