フケが気になってどう対処しようか、何が自分に合った医薬品なのか、どの医薬品を使ったらいいのかと悩んでいるかたは多いのではないでしょうか?今回はフケが発生してしまう原因から、どのような対処をすれば良いのかという事を紹介していきます。
1、フケはなぜ出るの?
皮膚が剥がれ落ちる現象をフケと言いますが、健康な人でもフケは必ずでます。皮膚のオーバーターンです。フケは乾性フケと脂性フケの2種類があります。脂性フケは主にマラセチア(癜風菌)と呼ばれる真菌類の日和見感染症であると考えられています。原因は皮脂の分泌が多くなり排出されています。乾性フケは脂性フケとは対照的に頭皮が乾燥してダメージを受けて皮膚が剥がれたことが主な原因です。
2、原因別のフケ対策方法
①皮脂分泌の低下して出ている場合
生活習慣を見直しましょう。夜更かしや残業による睡眠不足はホルモンバランスを崩し皮脂分泌が低下します。界面活性剤を多量に含むシャンプーが原因の時もあります。ストレスや対人関係の悩みなどメンタルが原因のときもあります。稀に遺伝は原院場合もあります。程度によりますがフケが酷い時は病院で治療することも選択肢の1つです。
②乾燥が原因の場合
特に冬になるとフケが出やすい人は乾燥が原因の場合があります。部屋や職場の湿度を図りましょう。40から60パーセントの湿度であれば問題ありませんがそれ以下の場合は加湿器を設置するなど対策が必要です。エアコンの風が直接頭に当たると乾燥します。風向きや冷暖房の方法も見直しましょう。保湿に特化したシャンプーの使用は有効な対策になります。
③紫外線が原因の場合
外で仕事する人や外出の多いビジネスマンは紫外線の対策が必要です。帽子を被りましょう。スーツ姿に帽子は似合わない?そんなことはありません。ファッション性を備えたスーツに合う帽子は沢山ありますので外出の多い方はマフラーや手袋と同様に帽子も携帯しましょう。最近では傘と日傘が一緒になった傘も売られています。紫外線対策として有効です。
④栄養バランスが原因の場合
生活習慣の乱れはフケの主要な原因です。特に暴飲暴食による栄養バランスの乱れは頭皮に余分な油分を生成するだけでなく乾燥の原因になります。朝食抜き、昼にこってりした定食、アルコールの多量摂取、夜10時以降の夜食、間食のスナック菓子など、これらは全て栄養バランスを崩しフケの原因になります。改善しましょう。
⑤血行不良の場合
頭皮には無数の毛細血管があり頭皮のオーバーターンに重要な役割を果たしています。血行不良の対策として血行促進するスカルプシャンプーの使用は有効です。また頭皮マッサージも血行促進には有効です。頭皮だけではなく体全体の血行を促進することも重要です。食生活や生活全般を見直す必要があります。
⑥パーマ・カラーの場合
パーマ・カラーはそれ自体が頭皮に大変大きな負担をかけます。フケが多い場合は極力避けましょう。それでもパーマやカラーを使用する場合、スタイリストと事前によく相談しましょう。頭皮に負担の少ないパーマ液を使用しましょう。また頭皮に負担の少ないオーガニック素材を使用したヘアカラーも検討してみましょう。
⑦ストレスや睡眠不足の場合
ストレスはフケのみならず様々な身体の不調の原因になります。ストレスはホルモンバランスを崩す最も大きな原因になります。これにより皮脂のオーバーターンが乱れます。ストレスを解消するには十分な睡眠時間が必要です。睡眠は皮脂のオーバーターンを正常に戻してくれます。6時間以上の睡眠時間を確保するようにしましょう。
3、フケを治す際にやってはいけない事
①フケをはがそうとする
そもそもフケは自然な頭皮のオーバーターンによって皮脂が剥がれ落ちるものです。無理やり剥がしてしまうとまだ新しい頭皮ができていないため炎症の原因になります。炎症が起きると痒みが出てまた頭皮が剥がれ落ちる原因になります。悪循環になりますのでフケは剥がさないでください。自然に剥がれ落ちるまで待ちましょう。
②こすったり、掻いたりする
フケがあるのを見つけるとこすったり掻いたりしてフケを出し切ろうとしがちです。これは間違いです。こすったり掻いたりすると頭皮が間違いなく痛みます。炎症を起こし不要なフケが大量に生成される原因になります。また頭皮そのものにダメージが出て脱毛症の原因にもなります。特に頭を掻く行為そのものは見た目にも良い印象を与えません。
③1日に何度もシャンプーをする
1日に何度もシャンプーをすることはこすったり掻いたりすることと同様に頭皮には悪影響があります。必要な油分まで洗い流すことになり、自然な頭皮のオーバーターンを阻害します。また何度もシャンプーをすると頭皮の血行が過剰に活性化され炎症の原因になります。シャンプーは1日1回、寝る前だけで十分なので何度もシャンプーをしないようにしましょう。
④強い洗浄成分のシャンプーを使用する
トニックシャンプーに代表される界面活性剤の含有量が多いシャンプーは爽快感が大きく気持ちいいですが頭皮には必ずしも良いとは言えません。強い洗浄力のシャンプーを使用するときは頭皮を強くこすりがちです。毛母細胞が育ちにくい環境を作り出してしまいます。自然な頭皮のオーバーターンを阻害し不要なフケを生み出す原因になります。
⑤安価な育毛剤や保湿ローションを使用する
安価な育毛剤や保湿ローションには添加物が多く含まれています。これにより頭皮に炎症が起きることがあります。育毛剤や保湿ローションは最低でも3か月以上の長期間にわたり使用しなければ効果は期待できません。そのため価格は抑えたい所ですが添加物などで逆に頭皮が痛んでは何も解決しません。安価な育毛剤や保湿ローションの使用は控えましょう。
⑥オイルで保湿する
オイルで保湿する場合、頭皮が乾燥する人の場合は効果が期待できます。脂っぽい頭皮の方には逆効果です。頭皮のオーバーターンを妨げフケが増えます。基本的にオイルは髪の毛の保護には有効と考えられますが頭皮やフケ対策には限界があります。かなりの個人差がありますのでオイルでのフケ対策はできるだけ避けましょう。
4、フケを治したいならまずシャンプーで対策してみましょう
①シャンプーの正しい選び方
ご自分の頭皮のタイプを確認しましょう。乾燥するタイプなのか?脂っぽいタイプなのか?乾燥する頭皮のタイプなら頭皮に潤いを与えるシャンプーを選びましょう。脂っぽいタイプの頭皮の方は少し洗浄力の高いシャンプーを選びましょう。シャンプーで重要なのは自然な頭皮のオーバーターンを促すことです。
②シャンプー方法を見直しましょう
基本的にシャンプーは髪の毛や頭皮の汚れを落とすことであり、必要以上にこすったり掻いたりしてはいけません。しかし爽快感を得ようと一生懸命にこすったり掻いたりしてしまいがちです。また爪を立てたりブラシなど道具を使ったりする人もおられますがこれも頭皮に良い影響はありません。頭皮に優しいシャンプーを心掛けましょう。
③朝シャンではなく夜にシャンプーをしましょう
肌のゴールデンタイムは夜10時から午前2時までと言われています。「成長ホルモン」が沢山分泌される時間帯です。頭皮も肌の一部なのでこのゴールデンタイムに活発に「成長」します。自然な頭皮のオーバーターンを促すにはこの時間帯に清潔な状態にすることが一番重要です。また夜に入浴やシャンプーをすることで気分転換になり頭皮の大敵であるストレスの軽減にも役に立ちます。
④髪の毛はしっかり乾かしましょう
シャンプー後はしっかり乾かしましょう。しかし乾かすのは「髪の毛」です。頭皮を必要以上にドライヤーで乾かすと乾燥フケの原因になります。短い髪の毛の方はドライヤーを使用しなくても自然に乾きますが短時間でもドライヤーを使用し早く髪の毛を乾かしましょう。長い髪の毛の方はタオルで毛先を挟むようにして全体の水分を取った後にドライヤーで髪の毛を乾かすようにしましょう。
5、それでも治らない場合は、医薬部外品の育毛剤を使用しましょう
フケが収まらない場合、医薬部外品の育毛剤の使用を検討しましょう。医薬部外品は通販なので医師の診察もなく気軽に購入できますが、できるだけ添加物のない育毛剤を使用しましょう。添加物とはアルコール、シリコーン、石油系合成界面活性剤、紫外線吸収剤、パラベンや合成香料などです。添加物によりフケが増えることがあるためです。天然のミネラルが多く含まれている育毛剤は期待できます。
6、それでも治らない場合は病院にいきましょう
大量のフケが収まらない場合、たかがフケと思わないでください。頭皮の病気の可能性があります。迷わず病院へ行きましょう。まずは皮膚科の診察を受けてフケの原因をつきとめましょう。また、フケの種類を診断していただき対策を医師と一緒に考えていきましょう。専門家にしかわからないことがたくさんあり、フケの問題を良い方向に導いてくれます。