抜け毛が増加してこのまま薄毛になるのではと心配している方!抜け毛の原因をしっかりと理解し、早めの対策を行う事で将来の髪の毛は大きく変わってきます。
今回は抜け毛の原因と自宅でできる簡単な対策方法を紹介します。
1、抜け毛の原因10選
抜け毛を予防するためには、まず、抜け毛の原因を知る必要があります。抜け毛の原因としては、次のようなことが考えられます。
①偏った食生活
偏った食生活を続けていると、新しい髪の毛を作り成長させるための栄養が不足し、抜け毛につながることがあります。食生活が偏っていると不足しやすいのが、良質なタンパク質と、野菜や海藻に多く含まれるビタミン、ミネラル類です。
②男性ホルモンによる抜け毛
男性に多い男性型脱毛症(AGA)の原因が、男性ホルモンのひとつ、テストステロンです。テストステロンが酵素によってDHT(デヒドロテストステロン)という物質に変化することで、抜け毛が起こります。
③ストレスによる精神的な抜け毛
過度なストレス、慢性的なストレスを受けていると、自律神経が乱れやすくなります。自律神経が乱れると、体の機能調整がうまくできなくなり、抜け毛につながることがあります。女性の場合、ストレスにより女性ホルモンのバランスが乱れ、抜け毛につながることもあります。
④不適切なヘアケア
シャンプーやその後のケアが不適切なことが原因で、抜け毛につながることもあります。シャンプーは、洗い残しや、逆に強く洗いすぎていたり、シャンプー後に生乾きのまま放置したりすると、頭皮環境が悪化し、抜け毛につながりやすくなります。
また、ヘアセットの際に髪を引っ張り過ぎていたり、スタイリング剤を使いすぎていたりすることも、頭皮にダメージを与え、抜け毛につながりやすくなります。
⑤紫外線
紫外線を浴びると皮膚はダメージを受けます。これは頭皮も同様です。しかし、顔や手足といった部分に比べて、頭皮は紫外線ケアを怠りがちです。特に夏場など紫外線が強い時期は、頭皮にも相当な紫外線ダメージが加わっており、抜け毛につながりやすくなります。
⑥体の冷え(冷え性)
体が冷えているときは、血行不良になっています。特に冷え性の人のように常に体が冷えた状態だと、常に血行が悪いということになります。血行が悪いと、手足もそうですし、頭皮のような体の端に十分に血が巡っておらず、血液に乗って運ばれる栄養素も不足することになります。これが、抜け毛につながることがあります。
⑦喫煙
喫煙は体にさまざまなダメージを及ぼします。タバコに含まれる有害物質は、血行不良を招いたり、髪の毛の生育に必要な栄養素を破壊してしまったりします。抜け毛を予防したければ、喫煙は避けるべきです。
⑧過度な飲酒
過度な飲酒も体にとって大きなダメージであり、抜け毛につながりやすくなります。アルコールを分解する段階で、髪の生育に必要な栄養素が奪われてしまうため、過度な飲酒を続けていると、髪に必要な栄養素が行き届いていない状態が続いてしまいます。
⑨不規則な生活による睡眠不足
不規則な生活は、体の健康な機能を乱してしまいます。特に睡眠不足は、酩酊状態と同じといわれるほどに、体にとってダメージの大きいことです。睡眠不足が続くと、血行不良や自律神経の乱れが続くことになり、抜け毛にもつながりやすくなります。
⑩軟毛化現象
男性型脱毛症(AGA)のひとつの状態で、毛髪の成長期に毛髪が十分に育たない状態になってしまい、成長が止まった毛髪が多くなる現象です。軟毛化現象が起きると、細く弱い髪の毛が増え、だんだん抜け毛が増えていきます。
2、自宅でできる抜け毛対策11選
抜け毛対策というと、育毛剤や発毛剤、AGAクリニックなどが思い浮かぶかもしれません。しかし、そういった対策と合わせて、自宅でできる対策もあります。
また、育毛剤や発毛剤、専門機関を受診するほどではないけれど、抜け毛が気になるという場合も、まずは自宅でできる対策から始めてみましょう。早めに対策をすれば、抜け毛・薄毛を予防できます。
①シャンプー関連の見直し
シャンプーは、特に男性の場合、安さや清涼感で選んでいることが多いかもしれません。また、洗い方に問題がある場合も。抜け毛を予防するために、次の点を見直しましょう。
・シャンプー方法の見直し(予洗いをしましょう)
シャンプーで余計な皮脂や汚れを落とすことは、頭皮環境を衛生に保ち、抜け毛を予防するために大切です。ただ、汚れを落とそうとするあまり、シャンプーを使いすぎていたり、強く洗いすぎていたりして、頭皮にダメージを与えてしまうことがあります。
そこで、シャンプー前にはぬるま湯で予洗いをするようにします。これで、大まかな汚れは落とせます。また、汚れが落ちて髪がしっかり濡れることで、シャンプーが泡立ちやすくなり、少量で、力を入れる必要もなくなります。
シャンプー後はたっぷりのお湯でしっかりと落とし切ってください。
・シャンプーの見直し(スカルプシャンプーで常在菌を洗いながしていませんか?)
抜け毛予防のためには、安さや清涼感でシャンプーを選ぶことはやめましょう。
シャンプーで余計な皮脂や汚れを落とすことは大切ですが、適度な皮脂、そして水分は、頭皮を守るために必要です。また、人の皮膚にはさまざまな常在菌が存在し、バランスを保っています。洗浄力が強すぎるシャンプーは、こういった健康な頭皮に必要な皮脂や水分を奪い、常在菌まで洗い流してしまいます。
皮脂が多いことが原因の抜け毛でない場合は、洗浄力の穏やかなアミノ酸系シャンプーがおすすめです。頭皮バランスを保つことを目的としたシャンプーとして、スカルプシャンプーと呼ばれるシャンプーを使うことも多いかと思います。スカルプシャンプーにもさまざまな種類がありますが、基本はアミノ酸系の、刺激の少ないものを選ぶようにしましょう。
②肩コリを解消しましょう
肩コリと抜け毛は関係がないように思えますが、肩のコリは首や頭のコリにもつながり、血行不良を招きます。肩がコリやすい人は、こまめにストレッチをしたり、マッサージを受けたりしてみましょう。肩~頭までがコルと自律神経にも影響しやすいので、肩コリ解消は抜け毛予防だけでなく、健康維持のためにも大切です。
③バランスの良い食事を心掛けましょう
抜け毛予防に重要なのが、良質なタンパク質とビタミン、ミネラルです。
タンパク質は、動物性タンパク質だけでなく、植物性タンパク質もバランスよく取り入れましょう。ビタミンは特に髪の毛の生育にも関わるビタミンB類、抗酸化作用や血行促進などが期待できるビタミンE、ビタミンCが重要です。
個々の栄養素を考えながら食事を摂るのはなかなか大変ですが、大まかに言えば、炭水化物に肉魚いずれか、大豆製品と野菜、海藻類をバランスよく摂ることで、バランスの良い食事は保てます。外食や総菜、コンビニ利用が多い場合も、このバランスに気を付けて買うものを選ぶようにすれば大丈夫です。
それでもどうしても食事が偏ってしまう場合は、サプリメントも活用しましょう。
④頭皮マッサージをしましょう
頭のコリは、頭の血行不良につながります。特にデスクワークが多い人は頭のコリがあることが多いです。シャンプーの後、髪をすすぐときや、就寝前のリラックスしているときなどに、頭皮マッサージをすることで、頭のコリをほぐしましょう。爪を立てないように、優しく行うことがポイントです。特に、頭頂部やこめかみにコリがあることが多いので、重点的にマッサージを。
⑤ツボ押しをしましょう
冷え性の人や、何かと緊張する人は、体が凝ってしまいがちです。体が凝ると、血行不良を招きますし、自律神経のバランスも崩れやすくなります。
肩や頭だけでなく、全身のツボ押しをすることで、体のバランスを整え、抜け毛の予防にもつながります。デスクワークが多い人は、肩と頭、さらに手や腕も凝っていることが多いので、気持ち良いぐらいの強さでツボ押しをしてみてください。また、足の裏もツボ押しも、「足は第二の心臓」と言われることもあるほど、全身に良い影響を与えます。
⑥自然乾燥は避けてしっかりとドライヤーをしましょう
シャンプー後、濡れた髪を放置すること、生乾きのままでいることは、頭皮環境を悪化させ、抜け毛につながりやすくなります。シャンプー後は、ドライヤーでしっかりと髪を乾かしましょう。
注意点として、熱が加わりすぎるのも髪と頭皮にとってダメージなので、適度な距離を保ち、全体に満遍なくドライヤーをあてるようにしましょう。温風と冷風を切り替えながら乾かすのもおすすめです。
⑦サプリなどで髪の生成に必要な栄養素を補給しましょう(亜鉛、ビタミンE)
バランスの良い食事が摂れていればそれで十分なのですが、現代人のライフスタイルや食生活では、どうしても不足しやすい栄養素がでてきてしまいます。その場合は、サプリメントを活用しましょう。
特に不足しやすいのが、亜鉛やビタミンEです。亜鉛は、髪の主成分である「ケラチン」を合成する働きのある栄養素です。ビタミンEは、血行促進や抗酸化作用があり、髪の毛を健康に保つために役立ちます。
⑧早寝早起きをしましょう
早寝早起きをすることで、体の働きが整い、生活リズムが整います。体が健康で、規則正しい生活を送ることは、頭皮環境を整え、健康な髪の毛の育成にもとても大切なことです。
⑨枕は自分にあった物を使用しましょう
枕があっていないために、睡眠の質が低下していることがあります。朝起きたときに疲れている、頭や首、肩が凝るといった場合は、一度枕も見直してみましょう。良質な睡眠も、頭皮環境を整え、健康な髪の毛を育成するために大切です。
⑩積極的に入浴をしましょう
時間もないしシャワーだけですませているという人は多いかもしれません。しかし、きちんとお湯につかって入浴することで、血行促進になり、心身がリラックスして、ストレス解消にもなり、寝つきもよくなります。毎日は難しくても、早く帰った日や休日など、機会を見つけて積極的にお湯につかって入浴するようにしましょう。
⑪ワックスなどのスタイリング剤は頭皮にやさしいものを使用しましょう。
ワックスなどのスタイリング剤は、髪だけでなく頭皮にも多少ついてしまうものですし、つけている間に汗で流れて頭皮につくこともあります。そのため、頭皮へのダメージを小さくするためにも、できるだけ低刺激の、頭皮にやさしいものを選ぶようにしましょう。
3、抜け毛対策でしてはダメな事6選
抜け毛の原因と重なる部分も多いですが、改めて、抜け毛対策のためにしてはダメなことをまとめておきたいと思います。抜け毛を予防したいのであれば、ここにあげていることは避けるようにしましょう。
①頭皮への刺激
頭皮への刺激は、とにかく避けましょう。頭皮への刺激としてやってしまいやすいこととしては、次のようなことがあります。
・紫外線
顔や手足などの紫外線対策はしていても、頭皮の紫外線対策はされていないことが多いです。帽子や日傘、なるべく屋内や日陰を歩くなどして、頭皮への紫外線ダメージを減らしましょう。
・ブラシ等で頭皮を叩く
ブラシ等で頭皮を叩く方法が抜け毛対策とされたことがありましたが、これは逆効果です。頭皮にダメージを与え、抜け毛にもつながりかねないことなのでやめましょう。
叩くのではなく、手でやさしく頭皮マッサージをするのであればおすすめです。
・引っ張る
髪の毛を引っ張ることで、頭皮にダメージを与え、髪の毛が抜けやすくなります。抜けてしまうこともあるでしょう。
特に注意したいのが、シャンプーのときと、ヘアセットのとき。シャンプーのときは予洗いで髪の毛の絡まりをなくしておきましょう。ヘアセットのときは、髪の根本を押さえてからブラッシングをすることで、頭皮へのダメージを防げます。
②シャンプーのし過ぎ
シャンプーは頭皮環境を衛生に保つために必要ですが、通常は1日に1回で十分です。1日に何回もシャンプーをしてしまうと、頭皮に必要な皮脂や水分まで奪われてしまい、頭皮環境が悪化してしまいます。
③喫煙はビタミン破壊と血行不良
タバコに含まれる有害物質は、血行不良を招き、ビタミンCを破壊してしまいます。タバコは健康に良くないといわれますが、抜け毛対策にも悪影響を与えます。抜け毛予防のためには喫煙は避けたいところです。
④パーマ・毛染めなどでの頭皮への負担
パーマや毛染めには薬剤を用いる必要がありますが、この薬剤がどうしても頭皮へ負担になってしまいます。抜け毛予防のためには、パーマや毛染めは行わない方が良いです。
どうしても必要な場合は、髪全体でなくポイントだけにしたり、白髪染めの場合はヘナを使ったりしましょう。
⑤体を冷やさない
体を冷やすことは、血行不良につながり、自律神経のバランスも崩しやすくなります。特に、足首やお腹周り、首回りを冷やさないように気を付けましょう。冷たい飲み物や食べ物の摂り過ぎにも要注意です。
⑥無理なダイエットはしない
極端な食事制限や過度の運動などによる無理なダイエットは、栄養不足を招き、血行不良など体の機能低下にもつながります。当然、抜け毛対策にも悪影響です。
ダイエットをする場合は、必要な栄養素は確保しつつ、適度な有酸素運動でゆっくりと体重を落としたり、少しずつ筋肉をつけたりするようにしましょう。
4、それでも抜け毛が減らない時は??
ここまで紹介した対策を行い、ダメなことを避けても抜け毛が減らないようなら、次のような対策も行ってみましょう。ここまでで健康的な頭皮環境の土台はできているので、+αの対策もより効果が出やすくなっています。
①スカルプシャンプーの使用
頭皮環境を整えるためのスカルプシャンプーですが、逆に頭皮に刺激になっていることもあります。
・スカルプシャンプーの洗浄成分の刺激が強すぎている可能性もあります
スカルプシャンプーにもさまざまな種類があり、中には洗浄成分が強めのものもあります。清涼感をうたっているものや、高級アルコール系のシャンプーは洗浄成分の刺激が強すぎる可能性があります。
・スカルプシャンプーはお肌にやさしいアミノ酸洗浄成分を使用しているものを使用しましょう。
洗浄成分が比較的穏やかなのが、アミノ酸系のシャンプーです。スカルプシャンプーを使っている場合は、一度洗浄成分を見直してみましょう。
②育毛剤の使用
育毛剤は、その名の通り、健康な髪の毛が育つことをサポートするものです。抜け毛が気になる場合、ここまで紹介した対策と合わせて、育毛剤を使うことで、抜け毛予防効果を高めることができます。
・育毛剤は抜け毛対策には最善だった?
ここまで紹介してきた抜け毛対策は、頭皮や髪の毛の健康はもちろんですが、どちらかというと体全体の健康を整えるものです。それは、体が健康であれば、頭皮や髪の毛も健康な状態に保たれやすいからです。
・育毛剤の刺激で抜け毛が増加している可能性がある?
抜け毛予防に効果的な育毛剤ですが、育毛剤にもさまざまな種類があり、配合成分によっては肌に合わず、逆に抜け毛が増えてしまうということもあります。
ヘアサイクルが改善されて一時的に抜け毛が増えるということもあるのですが、育毛剤を使って抜け毛が続くようなら、その育毛剤の使用はやめましょう。
はじめて使う育毛剤の場合、最初は特に頭皮と髪の毛の変化に気を付けるようにしましょう。
・育毛剤は低刺激で肌にやさしいものを使いましょう
シャンプーやスタイリング剤と同じく、育毛剤も低刺激で肌に優しいものを選んだ方が、抜け毛予防に効果的です。低刺激な育毛剤を見分けるポイントとしては、香料・着色料、パラベン、アルコールなどを使用していないことです。特に、アルコールは肌に刺激になるという人が多いので、合わない人は注意しましょう。
5、抜け毛対策は先手必勝?
抜け毛対策は、抜け毛が進行してからよりも、予防の段階で行う方が効果的です。また、コストも抑えることができます。最近抜け毛が多いなと思ったら、ここまで紹介してきた原因を振り返り、まずは自宅でできる対策から始めてみてください。
AGAなどホルモンバランスが関係している場合など、専門の医療機関で相談した方が良い場合もあるので、予防・対策を行ってみても抜け毛の改善が見られないようなら、専門機関に相談してみましょう。
抜け毛の対策は早めが肝心、そして誤った抜け毛の対策をする事で抜け毛が増加してしまう可能性があります。しっかりと原因を理解し、自分にあった抜け毛対策を行うようにしましょう。